【鮫川村】関根政雄村長インタビュー

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【鮫川村】関根政雄村長インタビュー

せきね・まさお 1955年12月生まれ。東白農商(現・修明)高校卒業。鮫川村議4期。2019年8月の同村長選で初当選を果たす。

 ――新型コロナウイルス感染症の5類引き下げ方針を見据えた施策について。

 「この3年間は村内の各行事やイベントなどの中止・延期を余儀なくされました。また、集落内の事業や伝統祭事も開催できず、地域の絆や交流が希薄になりつつあります。これらの繋がりを元に戻すための地域力再生を図ると同時に、物価高騰等で低迷している産業の振興と担い手育成に全力を注ぎます」

 ――環境公社設立の進捗状況について。

 「遊休農地の管理や、公道沿いの支障木伐採など『美しい鮫川村』を維持すべく環境公社設立の準備を進めてきました。それに当たり、村内各事業所を訪問して課題を聞き取りした結果、①既存の建設業者や林業者の業務を奪うことにならないか、②シルバー人材センターとの連携を図るべきではないか、③公社設立後の収益事業と社員の人件費の確保等に困難はないか、などの課題が浮き彫りになりました。さらに各事業所では人材不足が深刻化していることから、まずは『特定地域づくり事業協同組合』の設立が最優先であると判断しました。組合設立に当たり、県から認可されるまでには、申請要件をクリアしなければならないため、一定の時間が必要です。加えて、関心を寄せる農家や事業所の理解を得るため、丁寧な説明会を開催しているところです」

 ――国道289号のバイパス開通の効果と利活用策について。

 「今年3月4日に村民待望の国道289号『渡瀬バイパス』が全面開通しました。この路線は新潟市といわき市を結ぶため、経済物流、観光振興、緊急医療対応に繋がる重要路線です。また、バイパス化により、本村随一の観光地である鹿角平観光牧場に接する路線となったことで、キャンパーを含む観光客の増大、いわき市や茨城県から村中心部の直売所『手まめ館』など観光地への集客数が膨らみ、本村や近隣町村への大きな経済効果が見込めると期待しています」

 ――1期目を振り返って。

 「『地域づくりは人づくり』をテーマに、青少年・女性を含む村民の提案やアイデアが生かせる村づくりを目指してきました。さらに『若者未来創出会議』や『中高生未来ジュク』、『農業者担い手会議』等を開催してきましたが、担い手たちが自主的に活動を発案するなど、具体的な成果が着実に表れ始めています。

 さらに今年度は『村づくり推進室』を庁舎内に新設するなど、『公共施設中長期整備計画の素案づくり』、『移住定住子育て支援』、『村民の健康づくりと福祉の充実』、『観光資源の活用と産業の振興』、『自主財源の確保』の6つの重点施策に基づいて各事業を推進します」

鮫川村ホームページ

掲載号:政経東北【2023年4月号】

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