【福島県中小企業家同友会】齋藤記子会長インタビュー(2025.2)

【福島県中小企業家同友会】齋藤記子会長インタビュー(2025.2)

経歴

さいとう・のりこ 1952年生まれ。(株)cluster取締役会長。福島県中小企業家同友会会津地区会長、同副理事長、同代表理事を経て、2023年4月から現職。

組織強化と意識強化に取り組む

 ――会長就任から2年が経過しました。この間を振り返っていかがでしょうか。

 「就任当初から私の役割は、『調和』、『決断』、『責任』の3つと思っており、それは変わっていません。その中で、これからさらに同友会を充実させていくためには、会員と事務局が両輪の間柄でないと進めません。私が会長になってから、事務局職員の面談を行い、パートさんも最初は本部のみでしたが、昨年はすべてではありませんが、支部のパートさんの面談も行いました。そういう中で、あらためて話を聞くと、皆さんが本当にいろいろと考えていることが分かりました。どうしても、会員は経営者だから、事務局の方には遠慮があるというか、そういった面がありましたが、事務局の方もグレードアップしていかないと両輪になりませんからね。今回は面談で話を聞くだけだったので、今年からは私が求めている事務局はこういうものだということを伝えて、変えていけたらなと思っています。それが会員増加、組織強化に繋がっていくと思います。

 昨年、『支部の下部組織の地区会の規模を100人以内にしたい』との方針をお話ししました。それが4月からスタートします。これはいくら入会者を増やしても、退会者もいるため、全体的な増加になっていないということが背景にあります。人数が多すぎて、横の繋がりとかが不足しがちで、退会者が出るのかなと思っており、人数が少なければ仲間意識ができ、声をかけやすかったりするのでないかと思います。全国の調べでは100名前後だと退会者が少ないというデータが出てるので、とりあえずそれを取り組んでみよう、と。ただ、地域性があるので、必ずしも100人前後にするわけではありません。そもそもが退会者防止なので、200名でも、300名でも、退会者が出なければ、それはそれで一つのモデルになると思います。ですから、そこは地域でよく話し合ってもらって進めてもらいたいと思います。実際にやるとなると机上論では分からない課題がいっぱい出てくると思います。例えば、予算はどうするかとか、事務局員の配置はどうするかとか、そんなところがこれからの課題になります。私もここ2年の中で、正副会長会議や常任理事会などで報告で終わらずに議論ができるようにしたいと思って取り組んできましたが、今後はさらにそういうふうに持っていきたいと思っています。これも初めてですから、議論をできるようにするといっても、どのぐらい時間を取ればいいのとか、いろいろな課題がありますが、進めながら改善していければと思っています」


「職業倫理」を重視

 ――現在の県内経済の状況についてはどのように見ていますか。

 「私の本業である介護関係では、以前から国の方針として、小さな介護事業所はなくしていこうというような考えがあるようなことを聞いたことがあります。そのほかの分野でも、似たような話を耳にする機会がありました。いままさにそれを感じています。例えば、生産コスト増に伴う価格転嫁の問題にしても、中小企業にとっては難しい問題です。いま言われている『103万円の壁』にしても、そういった『壁』が中小企業を苦しめる課題になっています。ですから、中小企業、小規模事業者にとっては、これからもっと難しい環境になっていくと感じます」 ――企業経営者に求められる資質についてはどう考えていますか。

 「私が重んじているのは『職業倫理』です。自社の利益を求めるだけでなく、倫理主義社会になっていかないと、本当にダークな企業ばかりになってしまいます。自分以外の人たちに誠実にできなければ、生き残れません。それこそ、いまの原油高や物価高騰などに伴って原価が高くなって、価格調整ができなくなったときに、どれだけ誠実な価格で提供できるか、あるいは品質を落とさずに提供できるか、ということです。

 もう一つは柔軟な思考です。理念とか信念は持っていていいと思うのですが、世の中が進んでいる中で、あまりにも頑固すぎると取り残されてしまう。考え方やモノの見方は柔軟にしないと、この激動の社会を乗り切れないと思います」

 ――最後に今後の抱負を。

 「先ほど話した会員増強とそのための組織強化、さらに意識強化です。そのためには事務局の充実を図り、両輪になって進んでいけるよう、互いに成長していきたいと思います」

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