【福島県南建設事務所】手塚孝良所長インタビュー【2024.12】

経歴

 てづか・たかよし 1967年、福島市生まれ。東北大工学部資源工学科卒。1989年福島県入庁。道路整備課主幹、下水道課長などを歴任。昨年4月より現職。

県民が求める社会資本の整備に尽力

 ――福島県緊急水災害対策プロジェクトの概要と進捗状況について。

 「ハードとソフトの両面から総合的な治水対策を講じ、主に4つの柱に取り組んでいます。

 ①河川の河道掘削および堤防補強については、今年度26カ所の河道掘削と15カ所の堤防補強に着手し、年度内完了を目指しています。

 ②砂防および急傾斜地の整備については、砂防事業として2018年度から取り組んできた長沢(棚倉町)での事業が完了に近づいています。急傾斜地対策として、白河市飯土用地区などでの事業も推進しています。

 ③国が進める阿武隈川上流遊水地群の治水対策と連携した一級河川阿武隈川水系白河圏域河川整備計画の策定については、遊水地上流の阿由里川の調査・設計を進めています。

 ④洪水時の迅速な避難確保と水災害被害の軽減を目的とする洪水浸水想定区域図の公表については、今年度桧木川を含む4河川の浸水想定区域図公表と、泉川を含む6河川の新たな区域図作成に着手しています」

 ――国道289号、同118号の整備・改良状況は。

 「国道289号は、北関東との交流を促進し福島県南部の連携を担う『南部軸』と位置付けられています。現在、白河市内の南湖周辺の道路拡幅に向けた都市計画変更を進めており、年度内の変更完了を目指しています。国道294号白河バイパス交差点より西側では、4車線化に向けた調査を進めます。国道118号は、地域間の交流・連携を強化する『地域連携道路』としての役割を果たしています。棚倉町の板橋工区では、10月に延長385㍍の線形不良区間の工事が完了しました」

 ――「堀川ダム見学会」など次世代の建設業を担う人材育成に向けた取り組みを積極的に展開しています。

 「管内の小学生などを対象に、ダムの役割や重要性について学ぶ機会を提供しており、地域の未来を担う人材の育成につながることを期待しています。今年度は小学校26校、計911人の児童が参加しました。

 毎年7月の『森と湖に親しむ旬間』に合わせ『堀川ダムまつり』も開催し、今年度は526人に参加いただきました。これらの事業を通じて、建設業が果たす社会的役割や意義を発信しています。アンケートでは、『ダムの監査路見学など、普段できない体験が楽しかった』という意見が多いです。建設業が地図や歴史に残る誇れる魅力的な仕事であることを伝えるとともに、公共事業の必要性や新しい技術を発信していきます」

 ――今後の抱負について。

 「建設業界では、担い手不足が重要な課題となっており、生産性向上や、時間外労働の上限規制など働き方改革への対応も求められてきます。県では、県南地域の地域別計画として『県を越えた広域連携の中心として、自然、歴史、伝統文化を生かしながら、持続的に発展する県南地域』を基本目標に掲げています。当事務所では、目標達成に向けた各種施策を今後も継続し、県民が求める真に必要な社会資本の整備、管理にしっかり取り組んでいきます」

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