【棚倉町】宮川政夫町長インタビュー(2024.12)

【棚倉町】宮川政夫町長インタビュー(2024.12)

経歴

みやかわ まさお 1959年棚倉町生まれ。駒澤大経営学部卒。棚倉町議3期を経て2015年県議に当選。今年7月、3期途中で県議を辞職し8月の町長選で無投票初当選を果たす。

持続可能なまちづくりに注力

 ――任期満了に伴う棚倉町の町長選挙が8月27日に告示され、無投票で初当選を果たしました。立候補を決断した理由と初当選の率直な感想についてうかがいます。

 「立候補については12年前の町長選に一度挑戦した経緯があるように、執行権者たる首長を務めたいという強い思いがありましたが、この間、県議として土木委員長の要職を務めるなど議員活動に専念してきた次第です。一方、自分の年齢や県議時代に蓄えた政治経験、これまで築いた県との人脈を鑑み、町長選立候補の機は熟したと考え、県議を辞して挑むことを決断しました。

 おかげさまで無投票で初当選させていただきましたが、あらためて町長としての職責の重さと、公約を実現しなければならない責任を痛感しています」

 ――選挙公約をどのように実現していくのか、宮川町長の考えをお聞かせください。

 「選挙公約では経済、産業振興、福祉、教育など多岐にわたる分野の政策を訴えましたが、根底にあるのは人口減少に歯止めをかけることです。一つひとつの諸対策を着実に、丁寧に進めることが、結果的に人口減少問題解決の近道であると認識しています。

 来年度から本町の今後10年間の方向性を示す、第7次棚倉町振興計画がスタートしますが、早速、公約に掲げた施策を反映させた予算編成に着手し、総合的な政策推進に努めながら、持続可能なまちづくりに向け注力してまいります」

 ――任期中、どのようなことに取り組むのか、重点事業についてうかがいます。

 「1つは、人口流出抑止に向け、一度本町を出た方々が安心して戻れる環境づくりに取り組みます。具体的には、多世代同居・近居を進める中で、県の住宅取得等補助金に町が上乗せすることで負担軽減を図ります。

 2つは、産業・経済の安定化による定住促進です。棚倉町に定住していただくうえで雇用や経済環境の安定は不可欠な要素です。地元企業との連携を強化しながら就業環境の整備に取り組み、子どもたちが地元で就職したいと思えるような雇用・産業政策に努めます。併せて、地元に住みながら大学等へ通学しやすくなるように公共交通機関の通学費を支援する考えです。

 また、本町では教員や保健師、保育士等の人材不足が深刻になっています。そこで、専門教育等の進学で町を離れた学生に対し、資格取得後に本町の施設で勤務することを条件とする給付型奨学金の創設を鋭意検討します。

 3つは、旧棚倉高校跡地の利活用です。タウンミーティングや私への要望には、最先端の企業誘致や教育などの文教施設、スポーツ施設の建設といった声がありますが、様々な条件に合致する施設など、今後、町民の皆様から出された意見を踏まえながら方向性を示していきたいと思います。

 このほか、JR棚倉駅周辺の活性化、ルネサンス棚倉の経営改革、東白川町村会を軸とする広域連携強化に取り組む所存です」

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