【矢祭町】佐川正一郎町長インタビュー

【矢祭町】佐川正一郎町長インタビュー

さがわ・しょういちろう 1951年11月生まれ。茨城県立大子第一高校、富士短大卒。家業の㈱佐川商店を経営。矢祭町議1期を経て、2019年4月の町長選で初当選。現在2期目。

 ――4月の町長選で無投票再選されました。

 「1期4年間の役割の重要さをあらためて実感しましたし、1期目の中での積み重ねがあったからこそ、今回、無投票でまた町政の舵取りを担う立場に立てたと考えています。自分の考えを住民の皆様に伝えるという意味では選挙態勢を整えるのは不可欠ですが、選挙のための政治ではなく、町民本位の行政でなければならないので、これからも町民を思い、共創のまちづくりを進めていきます」

 ――今年度の重点事業について。

 「笑顔あふれる共創のまちづくりをコンセプトに、町民と地域行政が一体となって魅力あるまちづくりを目指す、というのが2期目の大きな目標です。それを実現するため、6月からは4年ぶりとなる地域懇談会を実施するほか、各地域の住民の皆様にもまちづくりに参加できるような場を提供し、皆様の要望や提言を真摯に受け止めて町政に反映し、共同参加型のまちづくりに取り組んでいきます。

 また、町内の空き家対策も重要課題で、3月末には㈱AGE technologiesと連携協定を結び、空き家の適正管理・活用に努めているほか、町内に発足したNPO団体に空き家バンク制度を有効活用してもらい、地域の課題に密着した施策を打ち出していく考えです」

 ――2期目の抱負について。

 「本町を取り巻く課題は様々あり、人口減に対してはどうしてもマイナスに捉えられてしまいますが、教育面は子ども一人ひとりに対してより多くのリソースを割くことが可能になります。マイナス面ばかりに目を向けるのではなく、人口減だからこそできる施策も開拓していきたいと考えています。また、本町を含めた県南地域の交流人口・関係人口創出という意味では、行政間の連携も必要不可欠です。加えて本町は茨城県とも隣接しており、関東圏との玄関口に当たるので、水郡線の活性化や久慈川の防災、国道118号のインフラ整備など、茨城県との交流深化にも努めていきます。

 本町にゆかりのある偉人として吉岡艮太夫という人物がおり、日米修好通商条約批准の際に若き日の勝海舟やジョン万次郎、福沢諭吉らと軍艦・咸臨丸に乗り込んで日本初の太平洋横断任務に就き、帰国後は幕臣として徳川家に忠義を尽くしました。その生涯や足跡を周知していきたいと考えています。

 ほかにも道の駅構想の具体化や駅前開発、公民館改修といったハード面の整備、町内事業者の担い手不足解消や空き店舗解消といったソフト面の問題解決に尽力し、町民の皆様の期待に応えていきたいと思っています」

関連記事

  1. 【大熊町】吉田淳町長インタビュー

    【大熊町】吉田淳町長インタビュー

  2. 【白河商工会議所】鈴木俊雄会頭インタビュー(2025.2)

    【白河商工会議所】鈴木俊雄会頭インタビュー(2025.2)

  3. 【矢吹町】蛭田泰昭町長インタビュー

    【矢吹町】蛭田泰昭町長インタビュー

  4. 【矢吹町】蛭田泰昭町長インタビュー【2025】

  5. 新社長に聞く【大髙耕一路】ヨークベニマル社長

  6. 【葛尾村】篠木弘村長インタビュー

    【葛尾村】篠木弘村長インタビュー

  7. 長谷川浩一建設業協会会長

    【福島県建設業協会】長谷川浩一会長インタビュー

  8. 【相双建設事務所】小池敏哉所長インタビュー

    【相双建設事務所】小池敏哉所長インタビュー

人気記事

  1. 政治
  2. 本宮市「コストコ進出説」を追う 地図
  3. 事件屋に乗っ取られた「鹿島ガーデンヴィラ」
  4. 丸峰観光ホテル社長の呆れた経営感覚【会津若松市】
  5. 【和久田麻由子】NHK女子アナの結婚相手は会津出身・箱根ランナー【猪俣英希】
  6. 郡山市フェスタ建て替えで膨らむシネコン待望論
  7. 【マルト建設】贈収賄事件の真相
  8. 東山・芦ノ牧温泉を悩ます廃墟ホテル【会津若松】
  9. 政経東北【2025年5月号】

最近の記事

  1. 政経東北【2025年6月号】 政経東北【2025年6月号】
  2. 相馬盗撮未遂の元教諭に執行猶予【ふくしまの事件簿#19】 相馬盗撮未遂の元教諭に執行猶予【ふくしまの事件簿#19】
  3. 修明高の元講師が元教え子に淫行【ふくしまの事件簿#18】
  4. 会津若松市の除雪に苦情・不満続出 会津若松市の除雪に苦情・不満続出
  5. 保護者を憤慨させた【会津若松市】【門田小】のいじめ対応 保護者を憤慨させた【会津若松市】【門田小】のいじめ対応
PAGE TOP