【いわき市】相変わらず空洞化が続くエブリア

【いわき市】相変わらず空洞化が続くエブリア

 本誌昨年7月号でいわき市鹿島地区に立地する大型商業施設「いわきエブリア」についてリポートした。

大規模テナントの誘致交渉が難航


 延べ床面積3万8122平方㍍、駐車場2000台という広大な施設に、数十店舗の小売店・飲食店とヨークベニマルエブリア店、スーパースポーツゼビオいわき店が入居しており、1995年の開業以来多くの人でにぎわう。

 土地・建物の所有者は平南ホールディングス(禹竜太代表社員、本店=東京都中央区晴海)。親会社は福島県などを中心にパチンコホールを展開する「つばめグループ」の中原商事(本店=東京都港区南青山、本部=郡山市大町、禹竜太代表取締役、禹泰浩代表取締役、いずれも昨年5月時点)で、銀行によるシンジケートローンで資金調達し、平南ホールディングスを子会社化した。

 昨年4月には、これまで施設を運営していた㈱鹿島ショッピングセンターとの賃貸借契約が終了し、平南ホールディングスが直接運営することになり、現在の施設名に変更。営業中のテナントを1階に集約して回遊性を高め、2階には大型区画を整備して新たな店舗を誘致、昨年8月にグランドオープンする予定だった。

 ところが、それから10カ月が経過した現在も2階の半分は空き区画で、営業中の施設とは思えない静けさが広がっている。フロアガイドによると、現在のテナント数は32店舗で、最盛期(70店舗)の半数以下。

 テナント誘致の進捗状況を同施設に問い合わせたところ、平南ホールディングスから運営を受託している会社の担当者がこう答えた。

 「前の運営会社である㈱鹿島ショッピングセンターが賃貸借契約終了後に破産してしまったこともあって引き継ぎがスムーズにいかず、2階を問題なく貸し出せる態勢になったのが昨年10月ごろでした。そこから大型店舗を誘致すべく交渉を重ねていますが、なかなかまとまりません。物価高で消費マインドが低下する中、各社とも出店に慎重になっているのに加え、規模が大きい店舗は交渉時間も長期化するからです」

 「一斉にリニューアルしてグランドオープンするのが理想でしたが、昨年はできませんでした。今後は段階的にリニューアルしていき、『来店するたびに新たな魅力を発見できる施設』を目指します。2階へのテナント誘致に向けた交渉は今後も継続していきます」

 平南ホールディングスと㈱鹿島ショッピングセンターの間では、家賃や敷金の返還をめぐり協議がもつれた経緯がある(本誌昨年7月号参照)。そうした影響もあり、テナント誘致が難航していると主張しているわけ。なお、昨年4月時点では商業施設専門のコンサルが入ることがプレスリリースで発表されていたが、同担当者は「私の方では把握していない。平南ホールディングス(中原商事)が対応しているのではないか」とのことだった。

 6月中旬、同施設に足を運んだところ、1階の衣料品店・マックハウスいわきエブリア店が閉店セールを行っていた。同店のスペースへのテナント誘致はヨークベニマルが対応するとのことだが、テナント確保に苦戦している様子が見て取れる。

 2018年には同施設から車で15分の場所にイオンモールいわき小名浜が開業した影響で、ピーク時より客足が減った。鹿島街道沿いでは閉店した路面店の建物が目立つ。開業30年を迎える同施設では建物の老朽化も課題となりつつある。そうした中で、狙い通り魅力的なテナントを2階に誘致し、空洞化を解消できるのか。その動向に注目したい。

空洞化が目立ついわきエブリアの2階(2025年6月撮影)
空洞化が目立ついわきエブリアの2階(2025年6月撮影)

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