猪苗代町の一般財団法人・猪苗代町振興公社が非常に厳しい経営状況にあるという。
同公社は現在、指定管理者として緑の村、森林公園、サイクルセンター、町営牧場、農林水産物直売・食材供給施設(いわはし館)といった町有施設の管理・運営に加え、県施設である昭和の森の指定管理者にもなっている。
そんな同公社が「厳しい経営状況にある」とのことだが、どんな状況なのか。本誌は、町が議会に説明した際に使用した、とされる資料を入手した。そこにはこう記されている。
一般財団法人猪苗代町振興公社は昭和58(1983)年の設立以来、猪苗代町施設の指定管理事業を中心に事業運営をしてきましたが、近年のコロナ禍を契機として業績が悪化するなど、主に財政的理由により事業運営の継続が不透明となりました。
こうしたことから、公社の今後のあり様について、法人設置者である猪苗代町と協議を重ねてきたところです。
今般、公社の事業運営継続を目指し、概要案のとおり経営及び財政改善を行うことを予定しています。
【公社事業継続にかかる概要案】
⑴株式会社DMC aizuからの財政支援等を受け、事業を継続してまいります。
・寄付金の交付による支援(令和8年2月末収受の予定)
⑵令和8年5月の公社の役員定期改選時までに、役員に株式会社DMC aizu代表取締役社長ほかグループ企業幹部等が就任する予定です。⑶省略(※編集部・前述した管理施設の一覧が掲載されている)
⑷現公社職員については、民間会社の知見等を活かした経営方針のもと、待遇改善を図りながら、引き続き業務に従事する予定です。
【今後の運営等について】
上記の概要案を履行するとともに、公社として運営する事業の継続と改革に向けて、スポンサー企業及びグループ企業の技術的支援及び企画支援等を受けながら、企業価値を創出し再生を目指します。
コロナ禍を契機に業績が悪化し、事業運営の継続が不透明になったというのだ。そこで、DMC aizu(以下、DMC社)の支援を受け、再生を目指すとしている。

DMC社は、ISホールディングスグループの1つで、同グループの代表・遠藤昭二氏は猪苗代町出身。猪苗代スキー場や会津磐梯カントリークラブ、猪苗代観光ファームなどを運営しているほか、2024―2025シーズンから営業を休止している箕輪スキー場の再開に向けても支援している。さらには、磐梯朝日国立公園の絶景を生かした「上質な滞在型観光」を目指す「会津テラス構想」を進めている。言わば、町にとって「最後の頼みの綱」と言っていい存在だ。
町の説明に対して、議員からは「株式会社化できない理由は何なのか」、「振興公社で民間資本は聞いたことがない」といった質問が出た。これに対して、町は「一般財団法人という枠組みを残す」、「(民間からの)寄付金は問題ない」などと答弁したという。
ある関係者は「猪苗代町振興公社は実質的に経営破綻状態にあると言っていい」と評した。
そんな中、「最後の頼みの綱」であるDMC社の支援を受けて再生を目指すことになったわけだが、果たして業績回復は見込めるのか。今後の行方を注視したい。
※5月27日付の地元紙で遠藤昭二氏が猪苗代町振興公社理事長に選任されたことが報じられた。

























