【福島県旅館ホテル生活衛生同業組合】小井戸英典理事長インタビュー

【福島県旅館ホテル生活衛生同業組合】小井戸英典理事長インタビュー

経歴

こいと・ひでのり 1956年1月生まれ。城西大経済学部卒。こいと旅館(いわき市)社長。県旅館ホテル生活衛生同業組合専務理事を経て、2015年から現職。

 ――県旅館ホテル生活衛生同業組合ではどんな活動をしているのでしょうか。

  「当組合は生衛法に基づき業種ごとに各都道府県に一つだけ設立できる民間団体で、県単位の業界団体の中では最も多くの組合員を有しています。加入資格は県内で旅館・ホテルを営業する法人または個人事業主で、その事業や性質はいわゆる各地の観光協会や協同組合とは大きく異なります。

 主な事業は日本政策金融公庫と連携した融資事業で、振興事業貸付や生活衛生改善貸付の窓口を担っています。組合員は利率などが優遇されるため、設備投資や運転資金の確保、開業資金にも対応しています。そのほかJASRAC(日本音楽著作権協会)やNHKなどとも連動し、組合員施設が負担する費用の軽減にも寄与しています。

 スケールメリットを生かし行政などに提言するほか、福島県の観光に寄与する事業も実施しています。特に令和8年度に本県で開催されるデスティネーションキャンペーン(DC)には大いに期待を寄せています。本県ならではのおもてなしを創出し、積極的に関わり、盛り上げていきたいです」

 ――新型コロナウイルス感染症の5類移行から1年が経過しました。

 「コロナ禍の苦境をいわゆるゼロゼロ融資で何とか凌いでいた旅館・ホテルが現在返済に追われており、窮地を脱していない現状があります。宿泊者の数は増えていますが、他の都道府県と比較して伸び悩んでおり、お客様の行動様式に変化があったことも一因ではないかと見ています」

 ――インバウンド対策について。

 「原発事故を契機とした忌避感などにより、本県を訪れる外国人旅行者の国別比率は他の地域と大きく異なっています。旅行者数は過去最多を記録していますが、他地域で上位の国々が本県で下位に沈んでおり、スタートラインが下げられている状態です。原発事故による風評被害の影響は続いており、『インバウンド客が増加傾向だから問題なし』とするのは早計かと考えます。一方、県は台湾やタイなど、本県に好意的な地域・国々へのプロモーションに注力してくださっています。私たち民間事業者も行政とタイアップし、現地に赴いて、魅力をプロモーションし続けることで、少しずつでも来訪者数を増やし、ひいては風評被害の払拭につなげていきたいと考えております」

 ――今後の重点事業について。
 「令和8年度のDCに向けて関係各所と連携して盛り上げていくことに加えて、福島空港の台湾定期便化を見据え、県観光交流局と連携し、インバウンドだけでなくアウトバウンド対策の強化も図っていきます。今年度からJヴィレッジを拠点として全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技が福島県で固定開催となります。これを契機に、県内外からスポーツや文化関連大会などの宿泊対応の強化にも着手していきます」

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