本誌2024年8月号に「会津若松市『ごみ緊急事態宣言』の波紋 1年半後の新焼却施設稼働がタイムリミット」という記事を掲載した。同市は同年5月に「ごみ緊急事態宣言」を発令し、同年6月から半年間を「緊急減量期間」と位置付けて、ごみ減量に取り組んだ。
会津若松市が「ごみ緊急事態宣言」を発令した背景には大きく2つの要因がある。
1つは、国(環境省)が毎年実施している「一般廃棄物処理事業実態調査」(2022年度版、2024年6月公表)で、同規模自治体ワースト10、生活系ごみに限るとワースト4だったこと。
もう1つは、現在建設中の新しいごみ焼却施設の処理能力が関係している。同施設は同市だけでなく、会津若松地方広域市町村圏整備組合の構成市町村(全10市町村)から排出されるごみを焼却・処理するが、人口減少やゴミの減量が進むことを想定して、コストを抑え、既存のごみ焼却施設より焼却能力が低い設計となっている。
新焼却施設は今年3月の稼働を予定しており、会津若松市はそれまでに燃やせるごみの排出量を1日当たり82・1㌧まで減らさなければならなかった。これに対し、2023年度の実績値は98・2㌧で、目標には届いていない。そうした中で緊急事態宣言に至ったのだ。
緊急減量期間の目標は前年比12%以上削減だった。その間、街頭での呼びかけや、ごみステーションでの立会い・排出説明、タウンミーティングや地域座談会の開催、事業者団体会合での講演、ガイドブックの全戸配布、テレビ・新聞報道などで周知啓発を行ってきた。その結果、一定程度の削減にはつながったが、目標達成には至らなかった。
これを受け、市は2026年4月から有料化する方針を決め、その開始が迫っている。
有料化の基本的な考え方は、市民が家庭ごみを集積所に出す際、指定のごみ袋で出すようになる。金額は1㍑当たり2円。これまではスーパー、ホームセンター、ドラッグストアなどで、共通のごみ袋を購入して、ごみを出していた。ごみ袋の価格は30枚入りや50枚入りで数百円。一方、指定ごみ袋は、従来通り市内のスーパー、ホームセンター、ドラッグストアなどで購入できるが、価格は1㍑当たり2円だから、20㍑で1枚40円、それが10枚入りで400円になる。
これが大きいかどうかは判断が分かれるところだが、市民からしたらごみ袋が変わり、これまでより割高のごみ袋を使うことによって、手数料を負担する形になる。
一方、課題として挙げられるのが不適正排出や不法投棄だ。「袋代がバカにならない」という心理から、資源ゴミの袋に燃えるゴミを混ぜたり、山林や空き地に不法投棄するといった事例が起きることが懸念されている。
そもそも、有料化を意義あるものにするには、単にごみを減らすだけでなく、資源として再利用できるものと燃やすしかないものを、きちんと分別するという意識を市民に持ってもらうことが重要になる。そういった点も含めて、4月以降どうなるのか注視したい。


























