7月下旬、本誌の投稿フォームに、県庁幹部に関する重大なコンプライアンス違反を告発する情報が寄せられた。内容は、6月6、7日に郡山市のビッグパレットふくしまで開催された県主催のイベント「ふくしまの酒・味噌醤油まつり」をめぐって、初日の6日に出席した県観光交流局の担当課長(以下A課長)に飲酒運転の疑いがあるというものだった。投稿内容は以下の通り。
《ビッグパレットふくしまで令和8年6月6日(土)と7日(日)に「ふくしまの酒・味噌醤油まつり」が開催された。A氏(※原文では実名)は県庁担当課長として6月6日(土)に出席したが、会場で日本酒等を何杯も飲酒したにもかかわらず、県庁に戻ったあと、私有自動車を運転して帰宅した。一緒に県庁に戻った部下が私有自動車を運転しようとしたA課長に対し「飲酒運転になります」、「止めてください」と制止したにも関わらず、A課長は「大丈夫。ちょっとしか飲んでいない」と言って、制止を無視し、飲酒運転をして帰宅した》
この文面から察すると、「ふくしまの酒・味噌醤油まつり」の担当部署の数人が県庁に集合して、そこから乗り合わせて郡山市の会場(ビッグパレットふくしま)に向かった。A課長は会場で日本酒等を飲酒し、県庁に戻ってきた後、部下の制止を振り切って、自身のクルマを運転して帰宅した、ということだと思われる。
実際にどのくらい飲酒したのか、飲酒から県庁での解散までにどのくらい時間が経っていたのかは不明。
しかし、事実であれば、コンプライアンス順守を徹底すべき立場、さらにはふくしまの酒を売り込む立場にありながら、関係イベント後に飲酒運転をしたというのは許されることではない。
近年、飲酒運転に対する社会の罰則や視線は厳しさを増している。悲惨な事故が報道されるたびに、飲酒運転は「一瞬の過ち」ではなく、「無関係な他人の命を奪いかねない極めて悪質な犯罪行為」であるという認識が広く浸透してきた。
とりわけ、公務員による飲酒運転に対しては、行政全般に対する市民の信頼を失墜させるものとして、懲戒免職を含めた厳しい処分を下す自治体がほとんどだ。
そうした厳しい目が向けられる中で、部下の直言や切実な制止に耳を貸さず、「少ししか飲んでいないから大丈夫」といった極めて安直かつ自己中心的な認識でハンドルを握ったとすれば、その意識の低さは驚くべきものである。ましてや管理職として自らが模範を示すべき立場にありながら、こうしたコンプライアンス不全がまかり通っていたとすれば、組織全体の体質までもが疑われかねない。
この投稿内容について事実関係を確かめるべく、県観光交流局の加藤泰広次長を取材した。加藤次長は以下のように応じた。
「内部調査および関係者へのヒアリングを実施した上で回答したい。少し時間をいただきたい」
これが8月10日のことだが、本稿締め切りの8月26日時点で回答は得られていない。
いずれにしても、飲酒運転に対して厳しい目が向けられる中、県当局がどこまで厳正な調査を行い、どのような結論を出すのか。うやむやな対応や身内に甘い処分で済ませることは社会的に許されない。ひとまずは回答を待ち続報したい。
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