ねもと・たく 1986年生まれ。東大法学部・法科大学院(首席)卒業、ハーバード大法科大学院卒業。国際弁護士として働いた後、海外の企業・国際機関で活躍。2024年の衆議院選挙で初当選し、今年2月の同選挙で再選。
2月8日投開票の第51回衆院選福島2区で、根本拓氏が12万票以上を得票し、小選挙区当選を果たした。選挙区内での活動に注力する姿勢が支持され、次点候補に約4万票差をつけて圧勝した。国際弁護士やOECD勤務の経歴を持ち、「福島の中小企業の稼ぐ力を高める」政策を掲げる2期目の根本議員に、地域課題への取り組みと展望を聞いた。
――2月8日投開票の第51回衆院選福島2区で、12万票を超える支持を集めて小選挙区当選を果たされました。選挙戦を振り返って。
「1期目に積み重ねた地元のインフラ整備など訴える材料はあった一方で、連立の枠組みが変わり、候補者も複数いて、前回と同じ票を取るのも難しいという感触でした最初はすごく厳しい戦いだと危機感を持っていました。しかし始まってみると、街頭演説に集まってくださる方が前回の2、3倍おり、握手の強さや決起集会の熱気も違いました。高市早苗総理大臣の人気もあると思いますが、この熱意は、地元の方々が生み出してくださったものです。前回は約3万票差で敗れたにもかかわらず、今回は約4万票差をつけて当選させていただいた。この事実を重く受け止めていますし、責任を感じています。
いまやるべきは国の大きな政策の実現はもちろん、地域の一つひとつの課題を解消していくことだと考えています。例えば田村市で開通した国道288号船引バイパスでは、信号のない交差点で事故が立て続けに4件起き、地元から『何とかしてくれ』との声をいただきました。命がかかっている案件なので、市や県と協力し、国土交通省や警察庁にも働きかけ、1カ月余りで信号機の設置が決まりました。『当選した後は東京に行ってなかなか帰ってこない』ではなく、国政の場に押し上げていただいた地域の皆様のもとに足を運び続けます。国での仕事を通じて築いた信頼関係とネットワークを地域課題の解決に生かしていきます」
――選挙区内の最優先課題は。
「医療過疎、農業の担い手不足、市町村の財政難と課題は多く、一つに絞るのは難しいです。ただ、すべてに共通する対策は『地域が稼げるようになる』ことです。
本県の人口減少は自然減より社会減、つまり人の流出が深刻です。若手社員や学生と懇談を重ねて感じるのは、若い人が働きたいと思える場所、若い女性が働いて輝けるイメージを持てる場所が少ないということ。だから賃金を上げ、長時間労働をしなくても稼げる環境を整え、働きたいと思える会社を増やさなければなりません。そのためには地域の企業に稼ぐ力をつけていただくことです。『現役世代ばかりにカネを使うな』と言われることもありますが、年金の原資は現役世代の保険料です。給料が上がれば厚生年金保険料も増え、年金給付も安定する。若い世代が稼げることは上の世代のメリットにもなります」
中小企業の稼ぐ力を高める
――「福島の中小企業の稼ぐ力を高める」は政策の柱にも掲げています。具体化の道筋は。
「一つは国の補助金の活用です。売上高100億円企業を育てる『成長加速化補助金』の予算確保に国政の場で関わる一方、地元で有望な企業に制度を直接紹介し、昨年は郡山市の2社が採択されました。県内で採択されたのはこの2社だけです。
もう一つは生成AIの活用です。これができるかどうかで企業の運命が変わります。経理や事務作業、営業戦略の立案までできる。人手不足を補い、付加価値を高める、経営者の右腕になる存在です。生成AIはプログラミングを知らなくても自然な言葉で指示できる、技術の民主化です。仕事を知る経験豊富な経営者ほど的確な指示が出せ、使いこなせます。産業革命と同じ規模のに匹敵する革命が起きており、乗り遅れれば事業は廃れます。世界と日本の大きな流れを感じ取り、『福島でいまこれをすべきです』と地元に還元していく。福島と世界をつなぐことが私の役割ですと同じ規模の」
――手応え農業や復興への取り組みは。
「県民の皆さんもは福島の農産品の価値にあまり気づいていません。例えば県産イチゴを海外に持っていけば数倍の値がつくはずです。海外で暮らした経験から言えば、生食用のおいしい果物は少ないので、輸出すれば農業果樹はもっと稼げると思いますも農業。
コメは平地と中山間地で分けて考え、中山間地への補助を充実させつつ、平野部では徹底的に大規模化・効率化を進めます進めるべきです。そこで取り組んだ取り組んでいるのが、相続未登記土地の問題です。登記されていない農地は圃場整備の対象から外れ、田んぼの形がいびつになり非効率になる。農水省の若手との勉強会を重ね、法務省とも議論した結徹底的に進めます取り組んだ果、農水省政府の法解釈の誤り認識不足が分か農水省誤りり、未登記でも整備対象にできる道筋がつき、近く通達が出ます。この通達は私がいなければ出なかったと自負しています。いま今まで国政で誰も挑戦してこなかった、未登記でも整備対象にするための道筋をつけたいと思います。
いま最も力を注いでいるのが、原発事故に由来する山菜やタケノコの出荷制限の解除です。地域単位の解除方式では、基準値超えの放射線量が一部で出ると全体が出荷できなくなる。それならコメの全量全袋検査の発想で一個一個検査し、基準値を下回るものは販売できるようにすべきと、自民党の復興加速化本部で訴え続け、提言に『個体検査による出荷制限解除』の文言が入りました。
国や県から『地元にニーズはあるのか』と問われたので、選挙区内の首長に一人一人電話とそれぞれお話しし、JA福島さくら、JA夢みなみにも話を聞くと、要望書が次々に出てきました。皆、本当は出したい出荷したいのにあきらめに一人一人電話出したいていたのです。かつて〝山の恵み〟は地域の祭りで振る舞われ、直売所などでの収入にもなっていました。原発事故はその経済的な利益とともに人の尊厳を奪いました。いまやらなければ、あと15年この先ずっとこのままです。私の力で突破したい」
――人口流出対策について。
「若い人は給料とともに労働時間を重視しています。夜は子どもと過ごせて、休みは趣味や家族に使える。人手不足のいま、若い人の価値観に合わせなければ採用できません。女性が男性と同じように昇進できる環境も不可欠です。私は郡山と東京と郡山の二拠点生活ですが、満員電車で通う東京より、車で通勤でき、家も広い郡山の方が生活の質はむしろ高い。ただ、そういう条件を満たす良い会社が、地元にあることが知られていない。『この会社に来ればこういう仕事や生活ができる』という情報発信のプラットフォームづくりを、選挙区内のある市町村自治体と進めて議論しています。自治体職員と車座になってアイデアを出し合う。同志として一緒に地域を盛り上げていきます」
――今後の抱負を。
「須賀川市の特撮の文化、田村市のあぶくま洞など、地元にはまだ十分に気づかれていない可能性がたくさんあります。その価値に気づいていただき、花開かせる運動の一員になりたい。国政では、『「仕事は断らない」』という姿勢のもと、農業、社会保障、インテリジェンス、経済安全保障、知的財産、金融、復興とあらゆる分野に精通したオールラウンダーを目指します。仕事は断りません。地元の皆様にはもどんどん私を使ってほしい。この地域とこの国のために、自分の人生を使えることが本当にありがたいです」





















に向けて掲げられたプラカード。過激な言葉が並んだ=2025年10月19日、仙台市青葉区河北新報提供-002_eyecatch-520x305.jpg)



