県内民放テレビ局の2025年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の決算が出そろった。以下は、福島民報に掲載された決算より。収入を示す指標について「売上高」、「営業収入」、「営業収益」と各社の公表項目は違うが、そのまま載せる。
福島テレビ(FTV、フジテレビ系列)第64期は、売上高50億9940万円(前期比96・0%)。経常利益は3694万円(同69・7%)。当期純利益は10億5534万円の赤字だった(千円以下切り捨て)。前期は4007万円の黒字で、2021年度以来4期ぶりの赤字となった。
福島中央テレビ(FCT、日本テレビ系列)第57期は、営業収入62億8702万円(前期比7・5%増)、営業利益は3億5422万円、経常利益は4億1841万円、当期純利益は3億1690万円だった。
福島放送(KFB、テレビ朝日系列)第46期は、売上高43億5801万円(前期比0・5%減)、営業利益は2億6015万円、経常利益は3億3334万円、当期純利益は2億1075万円だった。
テレビユー福島(TUF、TBS系列)第43期は、営業収益38億6051万円(前期比97・7%)、経常利益は2億0458万円、当期純利益は2億1635万円だった。
注目すべきは、フジテレビ系列の福島テレビが2021年度以来、4期ぶりの赤字に転落したこと。大部分は保有する固定資産の減損処理を行い、14億6500万円の特別損失を計上したためだが、いわゆる「フジテレビ問題」で広告主が離れたことも無縁ではあるまい。
問題は2024年に発覚。元フジテレビ社員の女性と元タレントの中居正広氏との間に人権侵害を伴うトラブルが発生した。被害を申告した女性への対応を誤った同社に批判が殺到し、企業イメージの低下を恐れた広告主が広告出稿を取りやめた。
本誌は2025年2月号記事「フジテレビ問題に戦々恐々する福島テレビ」で、フジテレビが幕引きを図るために行った記者会見に参加し、地方系列局への影響を聞いた。福島テレビの決算を見れば分かるように、恐れが現実のものとなったわけ。
県内の広告関係者が実情を語る。
「フジテレビへの広告出稿が減ったのみならず、広告主に足元を見られ、従来よりも安い値段で広告をもらうケースもあるようだ。地方系列局は売上の7~8割がキー局を通じた広告収入なので、影響は大きい」
テレビ局関係者が恐れているのは、これを機にテレビCMは地域の全局に打たなくてもよいと思われてしまうことだという。
「テレビの影響力はまだまだ強いので、大手がテレビCMを打たないということはないが、費用対効果を見る目は今まで以上に厳しい。福島県の場合、民放4局すべてに広告を出しても3局だけに出しても効果は変わらないと思われてしまうと、一度取りやめた広告主に戻ってもらうのは難しい。フジテレビ問題はその実験場を提供してしまった」




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