【いわき建設事務所】唐橋薫所長インタビュー【2024】

【いわき建設事務所】唐橋薫所長インタビュー【2024】

経歴

からはし・かおる 喜多方市出身。日大工学部卒。1991年に県庁入庁。白河市建設部長、県土木部河川計画課長を経て、今年4月から現職。

 ――4月よりいわき建設事務所長に就任されました。率直なご感想を。

 「浜通りでの勤務は5年ぶりでいわき建設事務所は初めてとなります。いわき建設事務所では、頼られる建設業界として誇りを持ち仕事に取り組む組織を目指します。また、いわき市と連携し、安全・安心な社会基盤づくりと多様な魅力あるまちづくりに事務所職員が一丸となって取り組むとともに、地域の皆様が安全で安心して生活できるよう、橋梁やトンネルなどを含めた道路や河川など、適切な維持管理に努めます」

 ――昨年は台風13号による「線状降水帯」の影響で市内の各地で河川の越水や浸水など甚大な被害に見舞われました。復旧状況について。

 「越水した河川では、河床に堆積した土砂や流木などを速やかに除去し、治水機能の回復を図ってきました。また、被災した道路・河川などの土木施設も、全ての被災した箇所で復旧工事に着手し、順次完了しています。今後も地域住民の皆様が安心して生活できるよう、引き続き復旧工事の早期完成に努めていきます。

 特に甚大な被害が生じた新川・宮川流域については、学識経験者や関係機関による新川・宮川浸水対策検討会を設置し、氾濫要因の分析や流域の特性、内水、外水の影響を踏まえた効果的な浸水対策などについてまとめました。今後は、地域の皆様と十分に対話を重ねながら、河川改修計画を策定し、早期の事業化を目指していきます」

 ――防災対策事業の進捗状況は。

 「頻発化・激甚化する自然災害から、住民の生命、暮らし、財産を守るため、『防災・減災、国土強靱化5か年加速化対策』に計画的に取り組んでおり、昨年の大雨でも一定の効果が発現されました。今年度も、治水安全度の向上を図る河道掘削や伐木、堤防強化、土砂災害防止対策のための砂防・急傾斜事業、道路の安全度を高める落石対策などについて取り組んでいきます。また、流域全体で水害を軽減させる流域治水の取り組みについても、あらゆる関係者と連携・協力しながら効率的な対策を実施し、災害に強い安全・安心な地域づくりを推進していきます」

 ――小名浜道路整備の進捗状況ならびにその他の重点事業について。

 「小名浜道路では、全9地区で工事を実施しており、これまでに常磐自動車道の上を横断する『常磐山田橋』の上部工架設やいわき添野インターチェンジ内の管理棟が完成したところです。引き続き、第二期復興・創生期間内の供用を目標として本線改良工及び舗装工、標識工、雪氷施設などの工事を推進していきます。また、今年度の業務目標である『安全・安心な社会基盤づくりと多様な魅力あるまちづくり』を実現するため、令和元年東日本台風などにより甚大な被害を受けた夏井川・好間川の再度災害防止のための改良復旧事業を計画的に推進し、治水安全度の向上を目指していきます。

 さらに、沿岸部の自転車道『いわき七浜海道』を含むナショナルサイクリングルートの環境整備や、JRいわき駅を中心とする中心市街地活性化に向けた国道399号の歩行者利便増進道路指定に取り組むなど、いわき市のまちづくりを積極的に支援していきます」

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