郡山市は新年度からJR郡山駅西口の大規模な改修に着手する。構想立案、基本計画策定、現地測量、実施設計にかかる費用が2026年度当初予算案に盛り込まれた。椎根健雄市長が2月12日に開いた定例会見で明らかにした。

整備は四つの事業が柱になる。
一つ目は賑わい広場のリニューアル。西口の改札を出ると左手(南側)にタクシープール、右手(北側)にバスロータリーがあるが、その間に挟まれた賑わい広場をイベントの開催やキッチンカーの出店などがしやすくなるようリニューアルする。雨天や夏の日差しを念頭に、大屋根の新設や芝生を敷くことなどを想定している。
二つ目は西口ロータリーの改修。西口ロータリーはタクシーと一般車が交差する箇所があるが、タクシー専用レーンとタクシープール、一般車専用レーンと一般車乗降場を整備することでタクシーと一般車を完全分離する。さらに一般車は、降車場と乗車待ちスペースを設け、乗り降りする場所も完全分離する。
三つ目はバスロータリーの環境整備。案内所、待合所、トイレを合わせたバスステーションを新設し、バスの運行情報や観光情報、市政情報などを提供するデジタルサイネージ(電子看板)も新たに設置する。
四つ目はペデストリアンデッキの完成。現在、バスロータリーの上空で整備が進むペデストリアンデッキはエキナカ商業施設「エスパル」や再開発ビル「ビッグアイ」、民間商業ビルの2階部分と接続するが、これを2026年度中に完成させる。
四つの中で、とりわけ西口ロータリーの改修は市にとって長年の懸案となっている。西口ロータリーは2001年と2016年にも改修しているが、その後も夕方から夜にかけて乗降場に一般車が集中し、ロータリーに入りきれない車で周辺道路が渋滞。そこにタクシーが行き交い、タクシーレーン・プールが一般車と交差する箇所もあるため、事故のリスクも内在する。
こうした状況を解消するため、市は有識者、交通事業者、国、県、警察署、市民などを委員とする「郡山総合都市交通戦略協議会」で西口ロータリーの改修について議論を進めてきた。2月5日に郡山市役所で開かれた第27回協議会では、昨年11月に実施した郡山駅西口の混雑緩和に向けた交通社会実験の結果を踏まえたタクシースペースと一般車スペースの新たな整備案が市から示された。別掲の図は協議会で配られた資料に載っていた4案のうち、最も多い57台分の一般車乗車待ちスペースを取れる案だ。
あくまで案なので正式決定は先になるが、4案に共通していたのはアティ郡山の前にある駅前交番を移転させ、それによって生まれたスペースを使い西口ロータリーを拡張させようとしている点だ。市は、駅前交番はそのままで、賑わい広場の一部をタクシープールにする案も検討したが、同広場が狭くなることでイベント開催などが難しくなるのはマイナスと捉え、駅前交番の移転を前提とする整備案を2月5日の同協議会に示した。案は委員から承認され、それを受けて冒頭の椎根市長の発表につながったとみられる。
西口ロータリーの改修は2027年度から始まる予定で、その後、賑わい広場とバスロータリーの改修が順次行われる。利便性の向上や周辺道路の渋滞解消につながるのか注目される。

























