(2019年5月号より)
2019年3月、NHK朝のニュース「おはよう日本」で平日キャスターを務める和久田麻由子アナウンサー(30)が結婚していたことがスポーツ紙などで報じられた。
和久田アナは東大経済学部を卒業後、2011年にNHK入局。岡山放送局を経て2014年に「おはよう日本」の土日キャスターに抜擢、翌年、平日キャスターに昇格した。
NHKでも1、2を争う美人アナと言われ、とりわけオジサンたちから絶大な支持を誇る和久田アナ。そんな人気女子アナの結婚が報じられたのは3月6日だった。
報道によると①相手は一般男性、②2019年に入って婚姻届を提出、③結婚後も仕事は継続、④NHK広報局は「職員のプライベートに関してはお答えしていない」とコメント――というもので、これ以上の情報は一切扱われていない。
人気女子アナの突然の結婚にネット上では一時「相手の一般男性って誰だ?」と話題になったが、氏素性が明らかになることはなかった。
実は、和久田アナの結婚相手は福島県出身の、ちょっとした有名人なのだ。
猪俣英希さん(30)。この名前を聞いてピンと来た人は、かなりの駅伝ファンに違いない。猪俣さんは、いわゆる〝山登りの5区〟を走った箱根ランナーなのだ。
旧会津本郷町(現会津美里町)出身の猪俣さんは、会津高校時代は無名のランナーだったが、高校の先輩で早稲田大学出身、北京五輪マラソン代表の佐藤敦之さんに憧れ、同大学スポーツ科学部に進学した。
エンジの襷をまとって走りたい――そんな思いを胸に、全国から長距離エリートが推薦入学してくる中、猪俣さんは一般入試を経て体育会競走部に所属。入部当初の持ちタイムは下から数えた方が早かったが、厳しい練習を重ね地力を付けた。そして最終学年の4年生のとき、2011年1月2、3日に行われた第87回箱根駅伝で、当初5区を走る予定だった選手のエントリー変更に伴い猪俣さんが走ることになった。
この年のシーズン、早稲田大学は秋の出雲駅伝と全日本大学駅伝を制し、箱根で優勝すれば三冠達成の快挙がかかっていた。そこに立ちはだかったのが、同じく福島県(いわき市)出身で〝2代目山の神〟と称された柏原竜二さん(当時3年生)を擁する東洋大学だった。東洋は箱根2連覇中で、出雲と全日本は早稲田に及ばなかったが、箱根は東洋がやや有利とみられていた。
大会当日、先頭で5区をスタートした猪俣さんは、箱根の坂で柏原さんに抜かれたが、最小限の差で踏みとどまった。翌日、往路2位でスタートした早稲田は東洋を逆転。1位と2位の差はわずか21秒という優勝で、見事三冠を達成した。
猪俣さんは大学卒業後、三菱商事に入社し、船舶・宇宙航空事業本部船舶部に配属。現在はインドに勤務している。
猪俣さんのご家族とお付き合いがある男性によると「両親は、英希さんの結婚についてほとんど語っていないが、喜んでいるのは間違いありませんよ」という。
会津美里町の実家を訪ねると、お母さまが対応してくれた。
「(結婚は)本人たちが決めたことですから、親の私から言うことは特にありません。せっかく来ていただいたのにお話しできなくて、申し訳ありませんね」
和久田アナの結婚に愕然としていたオジサンたちも、お相手が優秀でイケメンの猪俣さんと分かれば納得いくはずだ。お幸せに。