【東北大会優勝】地元開催で躍動した聖光学院ナイン

東北大会優勝地元開催で躍動した聖光学院ナイン

 高校野球秋季東北大会が10月12日から20日まで、いわき市のいわきヨークスタジアムをメーン球場に行われた。東北6県の18チームが出場し、聖光学院が7年ぶり2度目の優勝を果たした。聖光学院は来春のセンバツ(甲子園)出場を確実にし、11月に行われる明治神宮大会への出場も決めた。

明治神宮大会、来春センバツでの活躍にも期待

 聖光学院は今夏の福島県大会で優勝し、夏の甲子園に出場した。一方、敗れたチームは、その直後から秋の大会に向け1、2年生の新チームが始動する。甲子園に出場したチームと、そうでないチームでは新チームの始動に1カ月ほどの時間差が生じる。さらに、夏の甲子園大会から帰ってくると、3年生の進路相談が本格化するが、野球を続ける場合、大学・社会人などのチームのセレクションには間に合わないケースもあり、監督らは教え子が行きたいところに、個別に〝売り込み〟をしなければならないこともある。そのため、新チームの練習だけに集中できない状況になる。

 甲子園常連校の宿命とも言えるが、短い準備期間で、秋の大会に臨まなければならないのだ。

 秋の大会は来春のセンバツ大会の参考資料となる重要な公式戦。最初に県北、県中、県南、会津、いわき、相双の支部大会があり、各支部上位チームが県大会に進む。県大会で3位までに入ると東北大会に出場することができる。東北地方からセンバツ大会に出場できるのは、以前は2チームだった。そのため、決勝戦まで進んだ2チームが選出されることが多かった。ただ、昨年から枠が3チームに増え、よりチャンスが広がった。この1枠増は、最近の大会での東北地方のチームによる活躍(上位進出)に起因する。センバツ大会に出場するのは、まずは県大会で3位以内に入ること、そして東北大会でベスト4以上に残ることが目標になる。

 秋季福島県大会は9月12日から29日の日程で行われ、優勝した聖光学院が第1代表、準優勝の東日本国際大昌平が第2代表、3位の学法石川が第3代表として、東北大会に出場した。

 東北大会は、必ずしも6年周期ではないものの、6県の持ち回りで行われ、今年は県内開催だった。東北6県から3チームずつ、計18チームが出場した。いわき市のいわきヨークスタジアムをメーン球場に、福島市の県営あづま球場を加えた2つの球場で、計17試合が行われた。

 結果は、聖光学院が7年ぶり2度目の優勝を果たし、来春のセンバツ大会出場を確実にしたほか、11月に行われる明治神宮大会への出場も決めた。なお、明治神宮大会は東北大会チャンピオンの聖光学院を含め、全国10地区の優勝校が出場する公式戦。春夏の甲子園大会に比べたら注目度は低いかもしれないが、それに次ぐ大会と言える。

秋季大会振り返り

事実上のセンバツ出場を決めた山形中央戦
事実上のセンバツ出場を決めた山形中央戦

聖光学院の秋季大会の戦績は別掲の通り。県大会は決勝戦を除き、すべてコールド勝ち。決勝戦は延長10回タイブレークにまでもつれ込んだが、最後は県内絶対王者の実力を見せた格好だ。

県大会2回戦○13-0只見
3回戦○10-0会津
準々決勝○13-5いわき湯本
準決勝○10-3学法石川
決勝○2-1東日本国際大昌平
東北大会2回戦○5-1能代松陽(秋田)
準々決勝○3-2仙台育英(宮城)
準決勝○7-1山形中央(山形)
決勝○3-2青森山田(青森)


 東北大会は、今夏の甲子園でベスト4に進出した青森山田、2022年、2023年と、夏の甲子園で対戦して敗れた仙台育英をはじめ、強豪校がひしめく中、両チームに勝って見事優勝を果たした。

 その大きな原動力となったのは大嶋哲平投手(2年)。県大会ではエースナンバーの背番号1を託されたが、状態が上がらず東北大会から10番になっていた。ただ、東北大会では全試合で先発登板して好投した。特に、事実上のセンバツ出場を決めた準決勝の山形中央戦は、小雨が降る難しいコンディションだったが、9回を1人で投げ抜き、1失点の見事なピッチングだった。

 この試合後、横山博英部長に話を聞くと、「県大会ではなかなか調子が上がらなかったが、今日(山形中央戦)のピッチングが彼(大嶋投手)の本当の姿。実は、今日も最初は別のピッチャーで行こうと思っていたのですが、途中で気が変わって、やっぱり彼で行こうと託しました。ナイスピッチングでしたね」と讃えた。

 決勝戦の青森山田戦でも、初回に2点を失うものの、その後は粘りのピッチングで追加点を許さず、逆転につなげた。8回途中まで投げて2失点の好投だった。

 ところで、東北大会は6県の持ち回りで行われることは前述したが、聖光学院は地元開催では4回連続で準優勝以上の成績を残し、翌年のセンバツ出場を勝ち取っている。2006年準優勝、2012年準優勝、2017年優勝、2024年優勝。甲子園常連校になって以降は毎回で、今回を含めて、7回準優勝以上(センバツ出場)しているが、実に半数以上が地元開催なのだ。

 そこには何か理由はあるのか。横山部長はこう話した。

 「たまたまの巡り合わせですよ。(地元開催、県外開催に関係なく)気持ちは常に入っていますから。ただ、日程の関係もありますが、試合がない日(勝ち上がっていく中で日程が空く日)に自校のグラウンドで調整ができるというのはメリットですね。他県開催だと、ずっと現地に泊まっていることになりますから、その辺の違いはあるかもしれません」

 地元開催で輝きを放った聖光学院ナイン。11月に開催される明治神宮大会、来春のセンバツ大会でも躍動してほしい。

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