
本誌3月号で、会津若松市の市立第五中学校敷地内で撮影された暴行動画が拡散された問題を取り上げた。
同校に通う女子生徒が、別の中学校に通う女子生徒を呼び出し、地面に正座させて暴行を加える姿が撮影された。加害生徒の仲間とみられる中高生も現場に複数いたとされる。被害生徒は救急搬送され、両親が県警会津若松署に傷害容疑で被害届を提出。現在も捜査が進められている。
事件後、関係者が水面下で対応していたが、動画がX(旧ツイッター)で影響力を持つ暴露系アカウント「DEATHDOL NOTE(デスドルノート)」によって拡散され、奈良市議で元迷惑系ユーチューバーのへずまりゅう氏も現地を訪れるなど、ネット上で騒ぎになった。
記事では、市教委担当者や会津若松五中校長のコメントのほか、同校に進学予定の新入生説明会でこの間の経緯についてまともな説明がなされず、保護者が不安を抱いたことなどを紹介。さらに、同校は市内でも有名な〝荒れている学校〟であること、市内で中学生の個人情報や私的な写真などを流出させる「さらしアカウント」の問題が浮上していることにも触れ、市教委が先頭に立ち、抜本的な改善策を講じる必要があると指摘した。
「若松五中の件は氷山の一角です」と語るのは、同市内の教育事情に詳しい男性だ。
「市内では荒れている学校が複数あり、同校はその一つに過ぎません。有名なのは住宅団地の子どもが多く通うA中学校です。複数の部活動内でいじめが深刻化し、保護者や弁護士を交えて話し合いや調査が行われています。市郊外のB校でも深刻ないじめが発生し、教員がうまく対応できていないことを揶揄する書き込みがネットで散見されました。今後話題になるかもしれません」
実はA中学校に関しては、ある保護者から内情を聞いたことがあった。
「深刻ないじめが起きているが、学校側の反応が鈍く、被害生徒の救済になかなか動かず、中立的な立場を崩そうとしない。そのため、加害生徒やその保護者ばかりが自分たちの言い分を主張している状況で、被害生徒や保護者が気の毒で仕方ありません」
これらの話を聞く限り、学校が生徒をコントロールできておらず、ガバナンス不全に陥っている可能性が高そう。こうした学校には進学したくないと考える新入生・保護者は多いのではないか。
住んでいる学区によって、〝荒れている学校〟に行かざるを得なくなり、学習環境に大きな差が出るのだとしたら、「教育を受ける権利」にも関わる由々しき問題であり、市教委を中心に対策を考えるべきだ。
3月中には、郡山市立安積中学校でいじめに遭い不登校となっていた生徒が、卒業文集に自分の経験を記そうとしたところ、校長から書き直しを要求されたことがネットで告発され、地元紙などでも報道された。同中学校も市内では〝荒れている学校〟で有名で、「同校への進学を避けるため学区外に転居する家庭もある」という。なお、同校は「郡山市立安積中学校」であり、昨年4月に安積高校に併設される形で開校した県立安積中学校とは別の学校だ。
学校側の対応に不満を抱いた保護者らがSNSで告発する流れは今後も続いていきそう。もっとも、それですべてが解決につながるとは限らず、逆に告発者側が偏見的な見方をされて炎上したり、〝ネタ〟として消費されて終わるリスクもある。もし子ども、もしくは自分自身がいじめに遭っている場合、まずは相談窓口に連絡するか、弁護士などに代理人を依頼し、学校側に調査・改善策を求めていくことをおすすめしたい。
※主ないじめ相談先
▼チャイルドライン(18歳までの子ども専用電話) 0120(99)7777、
▼24時間子どもSOSダイヤル 0120(0)78310
▼子どもの人権110番 0120(007)110
▼福島県弁護士会子ども相談窓口☎︎ 024(533)8080
▼仙台弁護士会子ども悩みごと電話相談☎︎ 022(263)7585

























