学法石川高校(石川町)のサッカー部といえば、全国高校サッカー選手権福島県大会で優勝(2020年)した経験もある強豪校だ。昨年はインターハイに出場し、3回戦進出。「高円宮杯U―18プリンスリーグ東北」にも参戦し、6位で残留を決めた。部員数は約100人で、首都圏からの入学者も多い。
そんな強豪サッカー部について、2月「部員の飲酒・喫煙があった」という匿名情報が寄せられた。情報によると、2年生約20人、3年生複数人が関与し、当事者は無期限謹慎処分。3年生で推薦入試により進学先が決まっている部員はおとがめなしだったという。1月末からの新人戦は当事者抜きで組まれたチームでの出場に学校側が許可を出した。
情報提供者は飲酒・喫煙が発覚したのに大ごとになっておらず、学校側が内々で済ませていることに疑問を抱いているようだ。一方で、「〝また聞き〟のため、情報が部分的に違うところがあると思う」とも記されていた。
集団で飲酒・喫煙をしていたということなのか。同校に確認したところ、矢吹靖弘教頭と生徒指導部で同校サッカー部の稲田正信監督が取材に対応し、部員の喫煙・飲酒が確認されたのは事実、と認めた。もっとも、飲酒・喫煙歴に関する調査の結果、自己申告で判明したというものであり、実際には3年生は該当者がいなかったという。
「1月に『サッカー部員が喫煙している』という情報が入り、調査した結果、飲酒・喫煙したことがあると回答した部員が二十数名いました。ただ、ニコチンゼロで未成年でも買えるポケットシーシャをみんなで興味半分で吸ったことがあるという部員が大半でした。一方で、数人は過去に喫煙・飲酒したことがあると回答しました」(矢吹教頭)
ポケットシーシャは法律上は未成年でも購入可能だが、同校では依存症の入り口となる恐れがあるため一切禁止している。それを誤認した部員が集団で使用していたことが発覚し、他の部員の過去の喫煙・飲酒歴までバレた格好だ。
生徒への具体的な指導内容は明かされなかったが、指導期間は部活動への参加を停止し、大会にも参加させなかった。そのため、新人戦などの大会にはそれ以外の部員で臨んだ。
大会への出場に関しては、同校内でも議論になったようだが、サッカー部の場合、高校野球連盟のように報告義務や明確な処分などはなく、各校の判断に委ねられるという。
先日の第104回全国高校サッカー選手権でいえば、宮城県の仙台育英高校サッカー部で起きた集団いじめがいじめ重大事態と認定されたのを受けて、出場を辞退した。その一方で、大阪府の興國高校では部員1人の飲酒が発覚し、対外試合出場停止となったが、部としては選手権に出場した。
学法石川高校ではすでに臨時保護者会も開催して情報共有しており、今後は校内での丁寧な指導と更生支援を継続していく考えを示した。
取材からは組織的・常習的な行為などの悪質性はうかがえなかった。ただし、飲酒・喫煙していた部員がいたのは事実。情報提供者の〝真の狙い〟までは分からないが、強豪校である同校への関心の高さを踏まえれば、情報の扱い方などに不信感を抱く声が出るのも自然なことだ。
全国高校駅伝で初優勝を果たすなど、部活動で目覚ましい成績を残す同校でこうした話が出たのは残念だが、このような問題は内々に収めるほど憶測を招きやすい。事実関係を整理し公にしていくことが、再発防止や信頼回復につながる側面もあると考え、リポートした。今後の指導と改善の取り組み、そして同校サッカー部の再起に注目したい。


























