昨年11月16日に投開票された福島市長選で初当選を果たした馬場雄基氏(33)。現職有利の前評判を覆して、歴代かつ県内最年少で市長に就任したのは記憶に新しい。全国の県庁所在地の市長としても最年少になるという。
馬場氏は1992年10月、郡山市生まれ。幼児期から福島市で暮らし、福島高、慶応大法学部を卒業。三井住友信託銀行、アオウゼ事業統括コーディネーターなどを経て、2021年の衆院選で初当選(比例)し、2024年の衆院選で2回目の当選を果たした。その任期途中で議員辞職し、「閉塞感を打破するための挑戦者」として、福島市長選に立候補した。
そんな馬場氏について、興味深い話をしてくる人がいた。馬場氏と親交があるという県内の地方議員経験者の話。
「会話をしている中で、馬場さんは『除染廃棄物について、2045年までに福島県外で最終処分するという約束が果たされるのか。それをしっかりと見届けたい。それが自分の政治信条の1つだ』ということを言っていました」
東京電力福島第一原発事故を受け、県内広範囲で放射性物質を取り除く除染作業が実施された。これによって発生した除染土壌などは、双葉・大熊両町に設置された中間貯蔵施設に運び込み、30年間(2045年3月まで)、適正管理した後、県外で最終処分することが法律で決まっている。
ただ、最終処分先を見つけるのは簡単ではない。「受け入れ先がありませんでした」と、なし崩し的に双葉・大熊両町に留め置かれるのではないか、といった懸念がある。
要するに、国と福島県による法的拘束力を持つ約束事だが、不透明な部分もある。
馬場氏は「それがどうなるかを見届けなければならない。それが自身の政治信条の1つ」と明かしたというのだ。
これが事実とするならば、あるシナリオが思い浮かぶ。
まず、福島市長という立場では、「2045年までに福島県外で最終処分」という決め事について、深く関わることはない。直接的に関係するのは、県と双葉・大熊両町だ。
となると、馬場氏はいずれは知事を目指すということになるのではないか。仮に、福島市長を3期務めたとしたら、退任は2037年で、馬場氏はまだ45歳。4期務めたとしても2041年退任で49歳。ちなみに、前者のシナリオだと、2038年の知事選で当選すれば、2期目には2045年をまたげる。後者でも、2042年の知事選に当選すれば1期目にXデーを迎える。
馬場氏と親交がある議員経験者の話から類推したに過ぎないが、十分あり得る話ではないか。
もっとも、そのためには、馬場氏が福島市長として実績を残し、「次は知事をやってもらいたい」と思ってもらえるようにしなければならない。結局のところは、将来的にさらなるキャリアアップを目指そうと思っても、まずは福島市長として結果を残さなければならない、ということに尽きる。

























