本誌2月号に「北塩原村がラビスパ裏磐梯の利活用事業を再募集」という記事を掲載した。
北塩原村の健康増進温浴施設・ラビスパ裏磐梯は2024年1月末に閉鎖された。しかし、その根拠となる「温泉健康増進施設条例」の廃止がなかなか議会の承認を得られなかった。条例廃止案の否決や取り下げが計4回あり、昨年9月、都合5回目にしてようやく条例廃止が承認された。これにより、同施設廃止が正式決定した。
その後は跡地をどうするかということに焦点が移った。村は廃止に向けた動きと並行して、利活用事業者の公募を行っていた。その結果、喜多方市の産廃処分業・荒川産業から、同施設のプールを活用して養魚施設として使いたいとの応募があった。村は議会に対して「荒川産業」とは明かさなかったものの、「喜多方市の事業者から養魚施設として活用したい旨の申し出があった」と情報共有していた。それが2024年7月のことで、当時の本誌取材に、荒川産業は「現時点では具体的なことは言えない」とコメントしていた。
それから1年余が経ち、昨年9月にようやく施設廃止が決まったが、その後、あらためて荒川産業と協議した結果、計画は白紙になった。
理由は、施設を譲渡したい意向の村と、無償貸与を希望する荒川産業で、話がまとまらなかったからだ。
2月号記事ではそうした経緯に加えて、その後、村が新たな利活用事業者の募集を行っていることを伝えた。なお、募集要項には次のように記されていた。
《民間事業者が持つ事業ノウハウや資金を活用し、新たな起業の促進や雇用の創出、移住定住の促進、自由な発想をもとに、地域振興や地域活性化に役立てる事業計画を公募型プロポーザル方式により幅広く募集し、優先交渉権者を選定いたします》
施設の状況としては「プールゾーントラス構造天井の老朽化」、「機械設備の劣化」、「電気設備の要修繕」といった説明があり、各種修繕等は「事業者負担」であることが明記されていた。
当時の本誌取材に、村担当者は「応募がなかったり、譲渡に値する提案がなければ施設は解体することになる」と説明した。
一方で、ある村民はこんな見解を示していた。
「(老朽化が著しい)施設のあの状況で、自前で修繕して、固定資産税を負担してまで、跡地を使いたいというところは出てこないと思う。議会(全員協議会)では『1000万円くれるから、自前でやってくれといっても、利活用事業者は出てこないと思う』といった指摘もあった。実際、その通りだと思う」
ほかにも、数人の村民・議員経験者などに話を聞いたが、同様の見解だった。
同施設はオープンから30年近くが経ち、建物や内部設備の老朽化が著しい。ちなみに温泉健康施設として継続するとしたら、改修費用は10億円規模になると予想されていた。
前述した利活用事業者の募集期間は3月1日までで、同6日に開会した3月定例会で、村は「応募がなかった」旨を明らかにした。前出の村民の指摘通り、さらには大方の関係者の見立て通り、利活用事業者は現れなかった。今後は解体を視野に協議していくことになろう。

























