【富岡町】山本育男町長インタビュー(2025年)

【富岡町】山本育男町長インタビュー(2025年)

経歴

やまもと・いくお 1958年8月生まれ。原町高、東京農業大卒。町議を5期連続務め、副議長などを歴任。2021年7月の富岡町長選で初当選し現在2期目。

 ――8月の町長選で再選を果たしました。

 「震災から14年が経ち、避難先にいらっしゃる有権者に、いかに自分の主張や思いを届けるかという点で大きな難しさを感じました。避難先の有権者からは『投票所に行けない』という声を聞くこともあり、加えて郵送による投票手続きの煩雑さなどもあって投票率は40%台に留まりました。電子投票など簡単に投票できる仕組みを構築する必要性をあらためて痛感した選挙戦でした」

 ――選挙では夜ノ森駅前をはじめとした夜の森地区整備について話されていました。

 「夜の森地区の拠点整備は、今年度にプロポーザルを実施しました。今年度から設計に着手し、計画では、商業施設や温浴施設を設ける予定で、特に買い物環境の改善のため商業施設を先行し、2028年春頃を目指してオープンさせたいと考えています」

 ――高等教育機関設置に向けた検討を進めているそうですが、現状について。

 「現状は、『教育』という観点から何かできることはないか、協議する準備委員会を立ち上げた段階で、具体的には何も決まっていません。この検討の最大の狙いは、中学校を卒業した子どもたちが町に留まることができる環境を整備することです。旧富岡高校の施設利活用や、著名な現代美術家である宮島達男先生の美術館の誘致など、複数のプロジェクトと連携させながら幅広い人材育成や観光拠点化につなげたいと考えています」

 ――現在進捗中、あるいは今後の重点事業について。

 「2期目の使命は、『安心して暮らせる活力ある持続可能なまち』として着実に成長させることです。今年3月に策定した今後10年間の町政の羅針盤である第3次災害復興計画に基づき、『帰還と移住の促進』『農業と産業の育成』『子どもたちの教育環境の充実』『町内の賑わい創出』の4点を重点事業として進めていきます。特に移住者は増加傾向にあり手応えを感じています」

 ――今後の抱負。

 「引き続き、未来へとつなげるまちづくりに全身全霊で取り組んでいきます。避難指示の早期全面解除と、町内全域の均衡ある発展を目指し、第3次災害復興計画を迅速かつ着実に実行していきます。来年度から始まる第3次復興・創生期間において、復興庁が双葉郡内に新拠点を構えることにも期待しながら、復興の加速化につなげたいと考えています。一方で、国に対しては、今後もこれまで以上に被災地に寄り添い、現状に即した柔軟な対応と社会的責任を果たすよう強く求めていきます」

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