2月6日付の福島民友に次のような記事が載った。
《福島商工会議所がJR福島駅前の鉄道在来線を高架化する案を計画していることが5日、同商議所への取材で分かった。駅前周辺の土地を平たんにすることで、東西口一体となったにぎわい創出や利便性の向上、災害に強い安全安心なまちづくりを目指す。同商議所は今度、福島市に要望を伝えた上で計画書を提出したい考え》
福島駅の高架化案については本誌2022年8月号「福島駅『東西一体化構想』に無関心な木幡市長」という記事で詳報している。
福島商議所は以前から、福島駅の高架化案を唱えていた。2021年3月には渡邊博美会頭を会長とする「福島駅東西エリア一体化推進協議会」を設立し、水面下で政治家や関係各所に働き掛けをしていた。
渡邊会頭らが目指すのは福島駅の連続立体交差だ。鉄道を連続的に高架化・地下化することで複数の踏切を一挙に取り除き、踏切渋滞解消による交通の円滑化と、鉄道により分断された市街地の一体化を推進する事業。施工者は都道府県、市(政令市、県庁所在市、人口20万人以上)、特別区で、国土交通省の補助(補助率10分の5・5)がつく。
福島商議所はこの間、JR新潟駅の連続立体交差を視察し、その効果を実感。福島駅にも導入すべきと自民党の二階俊博・国土強靭化推進本部長や林幹雄・地方創生実行統合本部長(いずれも当時)に要望書を出すなど積極的な動きを見せてきた。
ところが、肝心の木幡浩・福島市長(当時)が「東口の駅前再開発事業に注力すべき」と消極的で、2022年1月に福島駅東西エリア一体化推進協議会が木幡市長に陳情した際も素っ気ない態度を見せた経緯がある。温厚で知られる渡邊会頭が不快感を示したほどで、以来、市と商議所の間には隙間風が吹いていた。
本誌も木幡市長に連続立体交差に関する見解を尋ねたが「現時点で検討する予定はない」と答えた。
その木幡氏が、昨年11月の福島市長選で落選。木幡氏を破ったのは福島商議所が陰で後押しした馬場雄基氏だった。今回、同商議所が市に要望書を提出する背景には「馬場市長なら我々の話を聞き、実現に向けて動いてくれるかもしれない」――そんな思惑があるのだ。

























