【星北斗】参議院議員インタビュー【2026年2月】

【星北斗】参議院議員インタビュー【2026年2月】

経歴

ほし・ほくと 1964年郡山市生まれ。安積高、東邦大医学部卒。医師。医系技官として旧厚生省に入省。退官後の現在、星総合病院理事長。2022年の参院選で初当選。

衆議院が解散され、2月8日投開票で総選挙が行われる。高支持率の高市内閣に対抗し、立憲民主党と公明党は新党を結成。県内四つの選挙区も、自民と新党の候補者らが激突する構図になっている。票の行方が読みづらい中、自民党県連の星北斗会長(参議院議員)はどのように選挙戦に挑もうとしているのか。諸課題への対応と併せて聞いた。

――昨年10月に自民党県連会長に再選されました。

「2024年の衆院選で県内選挙区は4に減り、1区は落選、3区は公認候補を擁立できませんでした。そうした中にあって、4区は坂本竜太郎氏が選挙区で勝利し、地元に根ざした活動を継続しています。2区も根本拓氏が比例復活を果たし、次の衆院選では選挙区で勝つべく支持拡大に奔走してきました。その後、3区は上杉謙太郎氏を支部長とし、支部長不在の1区は公募をかけようとしていた矢先に高市早苗首相が衆議院を解散する意向を示しました。最終的には、1区の支部長には西山尚利県議(福島市選挙区)が就任することとなり、短い準備期間ではありましたが、自民党県連としては今でき得る万全の体制で衆院選に臨めると認識しています。

他方、昨年は、政党とは何なのかを考えさせられる場面に度々出くわしました。福島市長選や郡山市長選では政党色が表に出ず、支援者や有権者が候補者自身を評価して票を投じていました。私は常々『やっぱり頼りになるのは自民党だ』と思ってもらえるような組織にしたいと言っていますが、同時に、候補者に魅力がないと支持を得られない傾向がより強まっていると実感します。これは自民党に限った話ではなく、人物本位で候補者を選ばないと選挙に勝てないのは間違いありません。

そういう意味では、来年は県議選が行われます。前回の県議選で自民党は議員数を減らし、空白区も増えてしまいました。県議の数は県連の力を示す源泉でもあります。組織の足腰を強くするためにも、県連会長として次の県議選もしっかり勝ち抜きたいと思っています」

――衆院選の情勢をどのように分析されますか。

「立憲民主党と公明党の連携がどう影響するのか。自民党が連立を組む維新の影響力は、東北ではそれほど大きくないが、中央での関係性が短い選挙でどういう政党票の動きにつながっていくのかは正直分かりません。

そうなるとカギを握るのは、先ほども申し上げた候補者自身に魅力があるかどうか、すなわち人物本位になってくるのだろうと思います。政党票はベースとしてはもちろん必要です。ただ、今の若い人たちはSNSを通じて候補者の主張や人となりにダイレクトに接しています。それによって期待値が高いと思えれば投票し、その候補者がどの政党に属しているかは極端に言えば後から付いてくる話なので、無党派層の支持が得られるかどうかは今まで以上に重要になると思います」

――解散総選挙に打って出た理由の一つでもある高市内閣の人気は、党内にいてどう感じていますか。

「石破茂前首相はどちらかというと左寄りで、高市首相は右寄りですが、前回の総裁選で高市氏を推した人たちは石破内閣に対する不満があったようです。その人たちが今回の総裁選で、高市氏が勝った後に『なぜ前回の総裁選で高市氏を推さなかったんだ』と批判している状況が見られます。私はこれまで総裁選を3回経験していますが、こういう状況は初めて見ました。党を挙げて結束しなければならない時に足並みがそろわないのは非常に危険です。とりわけSNSで(不満を)発信するようだと、自民党に注目している有権者はそれを逐一見ていますから、分断を招くような物言いは避けるべきです。

私は、自民党の良いところは、いざという時に一枚岩になれることだと思っています。石破前首相のもとで行われた選挙では党を去った党員が多かった。そういう元党員たちが再び戻ってもいいと思えるような、良い雰囲気を党内につくり上げていく必要があるのではないでしょうか」

――維新との間で衆院の定数削減が議論されていますが、「地方の声が届きにくくなる」「中選挙区制が望ましい」など賛否両論があります。

「私は衆議院議員ではないのでピンとこない部分もありますが、県連会長の立場から言えば、選挙区当選であれ比例復活であれ、県内各地に衆議院議員がいてもらわないと困る面はあると思います。ただ、それでも減らすというなら、どういう選挙区にすべきかを考えてほしい。今の3区を見てください。奥会津と県南を行き来するのにいくつ峠を越えなければならないんですか?

定数削減を主張する維新の論理は歳費削減です。しかし、私は国会議員の数を歳費を理由に考えるべきではないと思います。ある方に『アメリカの俳優クリント・イーストウッドは無給でカーメル市長を務めた』と言われましたが、それは資産があったからできたことです。逆に言えば、お金がない人は選挙に出られず、もし当選しても事務所を運営できないことになってしまう。挙げ句、政治資金パーティーは禁止で文書交通費も使いづらいとなれば、国会議員の成り手がいなくなってしまいます。

参議院で言えば鳥取と島根、徳島と高知に導入している合区も違和感があります。歴史も文化も違う県同士を一つの選挙区にし、どちらかの県の有権者は隣の県選出の候補者に投票しなければならないのは有権者を馬鹿にした行為です。これでは投票率も上がるはずはありません。もちろん1票の格差や最高裁判決は大事ですが、だから合区にするという結論は非常に安易に感じます」

――2026~30年度までの第3期復興・創生期間では1兆9000億円の事業費が確保される見通しですが、復興の進捗状況について。

「福島県にはそのうちの1兆6000億円がくる見通しですが、資材費や人件費の高騰を踏まえるとインフレ分を積み増してもらう必要があります。また、第2期までは浜通りに恩恵が集中し、中通り、会津にはほとんど恩恵がありませんでした。第3期では県全体に波及させることができるのか、さらに言うと第3期を終えると復興庁は閉庁される予定なので、これまでに整備したロボットテストフィールドやF-REI(福島国際研究教育機構)などが2030年度以降もきちんと稼働し、福島、日本の発展に貢献していけるのかが問われると思います。原発に関しては、海洋放出や廃炉が進む一方で、山林が全く手付かずなのは大きな課題だと捉えています」

――最後に県民にメッセージを。

「ここ数年、自民党は様々な問題を抱えてきました。失った信頼を取り戻そうと私たちも一定の努力はしてきたつもりですが、まだまだ足りない部分はあると思います。そんな私たちに対し『オレにも一言言わせろ』という方がいれば、是非声をかけていただきたい。そうした声を生かしながら、人物本位で候補者を擁立し、有権者の皆さんに選んでいただける自民党にしていきたいと、県連会長として強く思っています」

※インタビューは1月17日に実施

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