【川俣町】藤原一二町長インタビュー【2026年4月】

経歴

ふじわら・いちじ 1946年10月生まれ。法政大卒(通信課程)。川俣町収入役、済生会川俣病院事務長などを歴任し、2021年2月の川俣町長選で初当選。現在2期目。

民間企業と連携を強化し、にぎわいを創出していく。

――山木屋地区に整備中の防災まちづくり拠点施設の概要と今後の利活用について。

「山木屋地区の拠点施設は、地盤や整地作業の影響で当初の4月から工期が遅れ、6月頃の完成を予定しています。総事業費約7億6000万円、延べ床面積約650平方㍍で、本棟、防災倉庫など避難所としての機能を備えています。現在、山木屋地区には310人(161世帯)が帰還していますが、帰還者数は頭打ちの状況です。この施設は、そんな同地区の災害時の防災対策施設として、また住民が日常的に集い、コミュニティーを醸成する場となることを目指します。隣接する『とんやの郷』と一体的に利用することで、買い物や行政機能の利用が徒歩圏内で完結する生活拠点となります」

――4月1日には貸事業所「オリナスかわまた」が開所しました。利用状況について。

「運営には指定管理者制度を導入し、すでに貸事務所には3社、厨房設備を備えたチャレンジショップにはカフェなど5社の出店申し込みがあります。進出を検討する企業が本格的な工場建設の前段階で活用できる拠点となるほか、会議室や飲食機能も備えています。ビジネス利用に加え、住民も出入りできるコミュニティーの場とすることで、中心市街地に新たなにぎわいを創出していきます」

――震災・原発事故後、近畿大学と連携・協働による震災復興を進めてきました。

「近畿大学とは、震災・原発事故直後に子どもたちに放射線測定用のガラスバッジを配布したことに始まり、今年2月には提携15周年の記念式典を約300人出席のもと開催しました。大きな成果の一つが、同大学の主導で始まったアンスリウム栽培です。除染後の土を使わず、ポリエステル培地と水・肥料で育てる手法を導入し、現在は12戸の農家が年間約35万本を栽培・出荷しています。このほか、学生による特産品開発や小中高校でのSDGs教育など、多分野にわたり復興を支える取り組みが継続されています」

――令和8年度の重点事業について。

「川俣高では、フェンシング競技を目的に越境入学してくる生徒のために、グループホームだった建物を改修し、寮を整備する計画を進めています。飯坂地区の廃校跡地には、地域おこし協力隊の任期終了後の定住支援や、伝統産業の交流体験施設として利活用を進めます。併設されている体育館は、民間企業の女子バドミントン実業団チーム専用練習場として貸し出すことで、雇用の創出や関係人口の拡大につなげる方針です。自治体予算が厳しさを増す中、民間企業との連携を強化し、持続可能なまちづくりを推進していきます」

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